先日、小児科救急に関する講演会に参加しました。
その中で、こども医療電話相談(#8000:電話すると看護師や小児科医が対応します)に関する講演もありました。講演では、少々古いデータでしたが、救急外来受診理由のアンケート結果が示されました。その順位は、①急病の不安(圧倒的多数でした)、②小児科医の診察希望、③仕事で時間内受診不可、でした。「今受診すべきなのか、翌日で良いのか」という保護者のニーズがあると解析されていました。そして、救急医療の情報入手手段として期待するものとして、インターネット(66%)、電話相談(77%)が挙げられました。
小児科時間外診療(休日や夜間)の需要と供給のアンバランスは以前から指摘されていることです。これら時間外診療の適正化の為に小児救急の情報ツールがあります。『#8000(こども救急電話相談)』、『こどもの救急on line』(日本小児科学会監修。こどもに良くある症状のチェックシートから、休日や夜間に受診するかどうかの判断の目安になります。当院ホームページのトップページにもバナーを掲載しています)、『こども救急ガイドブック』、等。検索すれば他にも多々あるでしょう。『#8000』は随分認知されてきた印象もありますが、まだまだご存知でない方もいらっしゃいます。『こどもの救急on line』は操作が簡単で使いやすく判りやすいと思います(お試しください)。
無理に受診を我慢しろという訳では決してありません。最終的な受診の判断はもちろん保護者の方です。ただ、上記ツールを参考にされてみるのも良いかと思います。緊急な状況でないのであれば、普段からお子様の経過を診ているかかりつけ医を受診された方が様々な利点があると個人的には考えます。また何度も受診するのも病児に負担がかかります。
今回はツールを紹介させて戴きました。ご参考にして戴ければ幸いです。

休日や夜間に小児科を受診する前に:ツール紹介