先日、学校関連の鎌ヶ谷市会議に出席したところ、動物由来感染症についての議題がありました。また最近診療中に動物由来感染症についての質問を受けました。今回は動物由来感染症について書きます。特にPart 3.予防について良くお読みください。主に厚生労働省のホームページを参考にしています。
動物由来感染症とは文字通り動物から人間へうつる感染症です。
私が開業前に勤務していた病院でも「発熱が異常に長く続くが原因不明」等で入院され、動物由来感染症であった症例が時々ありました。
まず伝播経路(感染様式)について。
① 直接伝播
・咬み傷や引っ掻き傷からの病原体の侵入。
・口の周りや傷口をなめられて感染。
・動物の咳やくしゃみを直接受けて感染。
・動物の体に付いている病原体も直接伝播の原因となる。
②-1 間接伝播-ベクター媒介
・ダニ、蚊などが感染動物から人間へと吸血などによって病原体を伝播する。これらの外部寄生動物をベクターと呼ぶ。
②-2 間接伝播-環境媒介
・病原体で汚染された水や土壌と接触したり飲んだりして感染。
・排泄された病原体が風で舞い上がり、空気を吸い込むことで感染。
・この感染ルートの特徴は、環境が病原体で汚染されていることには通常気づかないこと。
②-3 間接伝播-動物性食品媒介
・ 病原体を持っている魚介や家畜を充分加熱せずに食べて感染。